連載の難しさ

 読者の漫画誌離れについて、ある大手出版社の漫画誌編集者は「今の読者は複雑なストーリーを持つ長編作品を好む。たとえば浦沢直樹さんのヒット作『MONSTER(モンスター)』や『PLUTO(プルートウ)』のように、長大で複雑な話を漫画誌で細切れに読んでも話が見えず、面白みが伝わりにくい。『漫画誌はやめて、単行本が出てから一気に読もう』となってしまう」と嘆く。 読者を取り込むための常套(じょうとう)手段として、毎号の連載でサスペンスを盛り上げ、次号へ興味をひっぱる方法があるが、「下手をすると、単行本になった際にストーリーが不自然になり、売り上げに響く。本当に難しい」と前述の編集者はいう。今のところは読者懸賞の充実などしか手立てがないようだ。

パッケージの賞味期限が変わってきたということか。
フローとしての娯楽の質が変わっているのか、単にマーケットの変化か。

無関係だが4コマじゃないマンガの構成も、新聞のレイアウトも、ネットとの親和性に乏しい。画面とスクロールという部分について、いずれ考えてみたい。